しばらくして、私の異変に気づいたキリトが同行して、医者の所へきた。

最初は耳鼻咽喉科。

検査の末、特に異常がないことが分かった。

耳鼻咽喉科の先生に言われ、次に向かったのは、心療内科。


「先ほどの、ご友人の事故の事は聞きました。おそらく、失声症だと思います。」

「失声症って?」

私の代わりにキリトが聞く。

声が喉にひっかかって出ないって、不便だ。

「大きなショックや強いストレスにより、なる病気です。」

そんな病気があるんだ。

でも、喉を壊してでないワケじゃないないから、いつか治る…よね。

どれくらいで、治るんだろう。

「あの、どれくらいで治りますか?」

「………一週間。」

「そんなに早く!?」

「一週間で治る人もいます。ですが、10年以上治らない人もいます。」

「10年も!?」

私とキリトは顔を合わせた。