梓side
30日 午前6時。

目が覚めて時計を見たら、そんな時間だった。

白い天井、白い壁。

起き上がってみると、自分が人工呼吸器を付けている事に気づいた。

なんで病院なんかに……
違う…。

レイが事故にあって………

急いで布団から出て廊下を走り、看護師さんを探した。

いた!

「っ……!?」

なにこれ!?

声が……出せない!?

なんで!?

「どうしたの?結城さん。」

看護師さんが声をかけてくれる。

何を言うこともできなくて口をパクパクさせると、看護師さんは紙とペンを出してくれた。

『レイはどこですか!』

自分の声の事を聞くよりも、レイの無事を知りたかった。

手術中なのか、終わったのか。