ガチャ･･･
ドアが開いた。
その先にいあたのは、執事服を着たおじいちゃん。
「おはようございます。ぼっちゃま。それと･･･お嬢様。」
ぼッッ！！？おじょう･･･？？？！
「おはよう、もと。あのさ、この人だれ？」
あたしが質問したいくらいよ～。
「はい。彼女はぼっちゃまの許嫁様んでございます。」
「ふ～ん。」
平然と答るおじいちゃんと普通に返事を返す彼。
許嫁？？？何であたしが？いきなり何なの？意味分かんないし･･･。
すると、ササッとあたしの前にそのおじいちゃんが来た。思わずあたしは構えポーズ。
「はじめてお目にかかります。執事の元でございます。」
ペコっとお辞儀をする執事の元さん。
「はじめまして･･･岩野瀬菜です･･･。」
こんなときにでも、自己紹介をしてしまうマヌケなあたし。
聞きたいことがいっぱいありすぎて、うまくまとめられない。
「･･･。」
「驚かせてしまい、まことに申し訳ございません。でもこれは、貴方様のおじい様とぼっちゃまのおじい様がお約束されたことなのです。お互いの子供様が同性でしたので、その子供様が結婚し生まれた子供様が同性でなかったら、結婚させよう、と。」
おじいちゃん何してんのよ～。あたしの気持ちも考えないで！！
「では、本家をご案内させていただきます。」
「まって、まって、まって！！学校は？家族は？？あたしどうやってここに来たの！？ここは何なの？？意味が分からないんだけど････。」