あたしの中で何かが音を立てて崩れた。





全身の力が抜けてその場に崩れ落ちるあたしに、
勇志くんが何か言ってる・・・・・けど聞こえない・・・。












"実の父親殺したくせにね"










周りの音は聞こえないのに、
さっき言われた言葉だけが頭の中で再生される。










涙が頬を伝う感覚さえない。











ぼやけて霞む視界に見えるのは、





あたしを見下して笑ってる礼ちゃん。











数時間前まで普通に話してたあたしの親友。









現実を受け止めるのに精一杯で、
なにより礼ちゃんの言葉が"真実"なのに、
それすら受け入れたくないあたしに、







礼ちゃんはトドメを刺したんだ。






















「あんたなんか消えればいいのに。」