「あれっ?礼ちゃんもいたんだ!今日ごめんねっ。なかなか時間なくて一緒に回れなくて。」
礼ちゃんはあたしと目を合わすとニコっと笑った。
「芽生。先帰ってて。」
散々待たせた挙句、
愁ちゃんがそんな事を言った。
「おいおい、芽生ちゃんずっと待ってたんだからそれは無いだろ。皆で帰ればいいじゃん。」
「‥‥‥‥頼むから。勇志、芽生連れてって。」
微かに震えてる愁ちゃんの声。
怒ってる‥‥?あたし何かした?
「勇志‥‥頼むから。芽生お願い。」
様子のおかしい愁ちゃんに何か悟ったのか、
勇志くんが教室に入り愁ちゃんからあたしの鞄を受け取った。
「‥‥っ‥‥!」
だけど鞄を受け取った勇志くんは、
ある一点を見て足を止めた。
黒板‥‥?