ガラッ

優花の病室から出て、少し歩いた。

「えっと……遥さん…?」

「ねぇ、音羽ちゃん……」

どうしたんだろう?

「音羽ちゃんは自分が傷付くのと、自分のせいで他の人が傷付くの…どっちがいい?」

「どういう意味ですか?」

「つまり…アナタが傷付くのと、アナタのせいで優花ちゃん達が傷付くの…どっちがいい?」

「自分が傷付く方がいいです。」

「じゃあ……アナタが声を失う?((クスッ」

!?まさか…!

「遥さんが優花の声を…!?」

「そうよ。アナタのせいで、優花ちゃんは声を失ったのよ。」

全部、私のせい……?

私、が悪い……?

「でも……優花ちゃんの声を戻す……また喋れるようになる方法はあるわよ。」

「どうすればいいんですか!?」

「その代わりにアナタが傷付くわよ?」

「関係ない!私の代わりに優花が傷付くなんてダメだから……優花は傷付けない!」

「なら_________」

「っ……分かりました…」

ごめんね、優花。

私のせいで声を失うことになって。

でも、大丈夫だよ。

私が絶対に取り戻すから。