「うん。コンクールだからね。」

「コンクールって大会のこと?」

「あっ、うん!そうだよ。」

「へぇ!じゃあ行くわ!」

「わかったー。」

とそこでチャイムが鳴り、午後の授業が始まった。

「なつみー!かえろーぜ!」

と玲央がこちらに来る。

「あ、うん!ちょっと待って!」

と支度を始める。

「あ、焦んなくていいからな!」

と玲央は言う。

優しいなぁー。

「おまたせ。」

と私は荷物を持って玲央の元へ行く。

「じゃあ行こっか。」

と言われて二人で並んで歩く。

並んで歩いていると色々な人の目線が痛くって思わず目を伏せながら歩く。

「どした?具合でも悪いのか?」

と玲央は心配そうに言ってくれている。