「ごめん!」

と玲央は咄嗟に放してくれた。
離れたくない…。
気がする。

「…明日学校だから。」

と自分に言い聞かせる。

「だな。」

「じゃ、バイバイ。」

「バイバイ。」

と言って私は家の中へ入って行った。

「ただいま。」

「おかえりー。」

と家族が出迎えてくれる。

「ただいま。ごめんね、夕飯作れなくって。」

「いいの。いつも作ってもらってるしね。」

「ありがとう。これからキッチン使うね。」

「何すんの?」

「お菓子作るの。」

「そ。」

「私にも頂戴ね!」