「いやっ!助けて…こわいよぉ」
真奈美がそう言うと
岳斗はあの時と同じな低い声で
「早く出ていけよ、二度と俺らに…真奈美に近づくな!」
ぐっ…爪が手にめり込むくらい強くこぶしを握った
私は無言で立ち去る事しか出来なかった
もう、私の味方なんて誰もいない
豺舵を忘れよう…
忘れる?忘れる?無理だよ…
たとえ、同情だったとしても、
豺舵の優しさが本当の家族みたいに暖かくて…
あの頃の思い出が、まだキラキラ光ってるの…
最近は、なんだかイジメられる事にも慣れた
だけどまだ慣れないのは、どこにも私の居場所がなくなったこと
家族がいない私が家族同然だと思っていた豺舵に裏切られることは何よりも辛かった
どうしてみんなは真奈美ちゃんんを信じたんだろう…
どうして私を信じてくれなかったのだろう…
そしてふと思い出した