2人で音楽室を出て、

蒼汰くんが鍵を閉める。


「…ありがとう」

「何が?」

「助けに来てくれて」

「…うん」

「…嬉しかった」


まさか、助けに来てくれるとは、

思わなかった。


蒼汰くんが、私の名前を呼んだ時、

夢かと思った。


だけど、凄く嬉しかった。