「......お前の生まれた国はどこだ」
「―――アンファング」
「中々大きい国だな。それも、世界じゃあトップクラスの先進国だ。」
そうだった。俺のいた国じゃあシュヴァルツの差別なんかほとんどなくて。
「お前だと、結構ここだと苦労するかもな。」
理事長も、そんなこと言ってたな。
「一応言っておくが、ここじゃあ俺たちへの差別がひどい。ミヨシの生まれた国に比べればな。」
「___わかった」
その覚悟もしとけっつぅことだな。
「あぁ、少し長引いたな。
後は、寮のことだが、事校舎も柵で囲われていてな、校舎を囲む様にして色別に寮がある。校舎を囲んである柵だが、門が10個ある」
「10個ってことは....」
「あぁ、それぞれが色別の寮につながっている。ちなみにシュヴァルツは校舎の西側だ。まぁ、俺たちと一緒に帰るから問題ないが」
校舎もめちゃくちゃ広いし、それに加えて寮も色別にあるって意外とこの国も、このシュタット【街】も広いんだな....
「寮のことは着いてからでもいいから、あとは学校を回る」
「了解」
ツヅルはファイルを持って立ち上がったので、俺もそれに続き立ち上がって教室をでた。
「とりあえず、近々使うであろう所だけ説明しておく。」
「あぁ、わかった」
そこからは大変だった。校舎は7階まであって、そりゃあまぁ移転魔法のかかった箱の様な場所で階段なんかは上らなかったが、あちこちにまわった。
「ざっとこんなもんだ」
「そ、そうか...」
要するに、俺がへとへとになったってことだ。