深刻な幸介の泣き顔に 自分の宿題のように焦りが走った。 「お婆ちゃんも 作文で悩んだ 思い出があるよ。一緒に考えようね。 だけどね。お婆ちゃんには 一度だけ褒められた 思い出があるんだよ。」と 得意そうな顔で言った。 それが何時も 文章を書く自信になって居たので この思い出に孝介を引き込みながら 楽しく作文を書ける意欲を持たせようと想った。