これが限界だと思った
孝介の激情した泣く姿から
簡単に作文が書けそうもないことを
予想していたので色々方法を考えて居た。
絵で駄目なら話して書かせようか。
絵でも話でも駄目なら録音しようと
密かに思って居たのだ。
お婆ちゃんは 幸介に内緒で
ふたりの話を 録音して居た。
そっと録音のテープを回し始めた。
幸介はびっくりしたのか 急に表情を強ばらせて
「えっつ~~録音したの。聞きたいなあ~~
ねえ~お婆ちゃんは 凄いなあ~~」
幸介の乗り気にお婆ちゃんは ほっとした。
もう一度録音テープで 昨日ことを思い出させる
ことにしようと思った。