「じゃあ、私帰るから」


「うん」


「もうこんなうっかりしないでね。先生!」


「はぁ〜…大きな借りを作ってしまったな〜」



そうだなあ。この貸しはどうやって返してもらおうか。

なんて、



「今日は沢山褒めてもらえてご機嫌なので良いです」



「お、ラッキー」



そう言ってにっと笑う裕也。

あ、スーツが学生服に見えた。


学生時代に戻ったようでなんだか楽しい。


そうは言っても、裕也と学校で楽しくわいわい過ごした思い出はないけれど。