「それにしても人気だったな」
「ね、びっくりした。それにさらっと先生に美人って言われちゃった〜」
「残念ってついてたけどな」
そう訂正する裕也の横腹をばしっと叩く。
「握手会でもすれば良かったかな」
「ばーか」
「ひどーい。でも、私なんかの握手でも喜んでくれそうな勢いだったよ」
「だな。びっくりだよ」
「学生時代はまったくもてなかったのに」
「それ、俺と付き合ってるのばれてたからじゃないの？」
「ばれてたの？」
「いや、ばれてただろ。一緒に暮らしてる事まではばれてないだろうけど」
そうだったのかな？
いや、でもそれにしては裕也卒業式に沢山女の子に告白されてたよね…
って言うと面倒くさいことになりそうだ。
