気が付くと、朝が来ていた。

小さな窓から差し込むクリーム色の光が、それを教えていた。


隣で寝ている灰くんの体は

予想以上に傷ついていた。


赤紫のミミズ腫れは全身にあって

クリーム色のズボンには、赤黒い血が滲んでいた。


『ちょっとやりすきだかしら?
でも灰くんは何食わぬ顔していられるんでしょうね?
良い子ブリッ子してる『わたし』のことが大好きなんだから』


心のなかの『本物のわたし』が、飄々と言った。



「灰くん…ごめんなさい…」


結局、わたしの仕業なのよね…。



わたしは何も言えず、ただ灰くんのボロボロになった体を眺めていた。


華奢なのに、どこか逞しい体。

綺麗だった色の白い肌…。


今は、白い肌に、無数のミミズ腫れがあって

綺麗とは言い難い、不恰好な体になってしまっている。


でも…灰くんをこんな体にしてしまったのは


わたし…なのよね。