「あんなに良い彼氏他にいないよ!もったいないなぁ。愛里は本当にバカなんだから。もぉこれ以上、彼氏つくらなくていいんじゃない。愛里には彼氏なんかいても意味ないよ。どうせ別れるんだったら最初から付き合わなければいいじゃない。それでも彼氏が欲しいならその性格直しなよ。(笑)」 
この人を小馬鹿にした言い方。これが気にくわない。しかも、今日は性格を指摘され、これにはさすがに愛里もキレた。蓮の胸ぐらを掴んで、
「あんたには関係ねぇだろ。そういう人の気持ちも考えな………」
人の話も最後まで気かないで、蓮は胸ぐらから愛里の腕を掴みものすごい力で引き離した。
「痛いよ、愛里。友達なのに何でそんなことするの?愛里が怖いよ。」
愛里は腕をすごい勢いで引き離されたせいで蓮から2、3歩ほど離れ少し逃げ腰で立っていた。
蓮の目は完全に鬼の目をしていた。あの恐ろしい目。少し上から目線で見られて、へたりこみかけたが、
【キーンコーンカーンコーン】
チャイムの音に助けられ、蓮は自分の席へと戻って行った。
 
「ハァ――」
愛里は深いため息をついた。