つぎの日のテストは散々だった。
これは絶対に50点以上取れてない…

い、居残り確定だよーー!

あたしに25点以上取れなんて無謀だよー!

あ、いやでも頭良くなれるチャンスかも!?

「なに、百面相してんの?」

バカにしたような顔でこっちを見てくる人。

えーーっとこの人は確か…

「米倉!」

米倉佳斗(よねくらけいと)

うわー、あんまり喋ったこと無かったからジロジロ見たことなかったけど、背高いなぁ


「見すぎ」

そう言ってあたしの顔をのぞき込んでくる。

「あ、ごめん」

ふっと笑って

「たしか、喋ったの初めてだよな」

「……え!?」

も、もしかして喋ったこと忘れてる?