「ひとつしか変わらないってことは、唯斗くんは高1かな?」
「はい、そうです。」
やっぱり年下だったか。
にしても一年にしては身長かなり高い。
「そういや紫緒ちゃんってハーフ?クオーター?」
私と唯斗くんが話してると、瀬名さんがそう聞く。
「はい、クオーターなんです。」
本当は自分でもクオーターなのかもわかんない。
亡き祖父がドイツ人だったってことは知ってるけど、他にも色々の国の血が流れてるし、わざわざ調べるのも面倒くさいし、クオーターということにしてる。
「へ~、やっぱり。だからこんなに綺麗なんだね~。」
「ちょ、瀬名さん、なに口説いてるんすか!」
納得したように言う瀬名さんに対して、そんな瀬名さんをしかる唯斗くん。
なんか見てるだけで楽しい。
って、ヤバい。
時計見てなかったからわかんなかったけど、もう10時だ。
前にみたいに遅くなると、また送ってもらう流れになっちゃう。
「瀬名さん、お会計お願いします。」
「え?もう帰っちゃうのか?」
「はい。」