「今夜うちの両親と一緒にディナーを食べないか?父さんや母さんも紫緒に会いたがってるんだ。」



今夜か…。



「ごめん、恭也。今夜は予定があるの。」



そういうと、恭也は顔をゆがませた。



「また、行くのか。」



また夜の街に行くのか、ということだろう。



恭也の約束を断ってまで夜の街に行くなんて失礼だってわかってるけど、



「ごめんね。」



興味があるの、空くんに。



だからごめんなさい、恭也。



「あんた何考えてるの?恭也の誘い断ってまで夜の街にいくとか。」



ユリと教室まで歩いてると、そう言われた。



でもね、王子様がガラスの靴の持ち主を探しにきてくれるまでなんて待ってられない。



だから、嘘つきのシンデレラの方から行くの。




王子様のところに。