つい数時間前に出会った男と体を重ねる私に、本当の愛なんて存在するんだろうか。
いつもいつも、やってること。
声をかけてくる男とホテルに行っては体を重ね、それ以降一度も顔を合わせることはない。
また新しい男と出会って、同じことを繰り返す。
愛情のない情事。
それが肌から、体から伝わってくる。
それでも、一時的にでも、誰かに愛されたい。
それだから、私は体を重ねる。
「よ~し、二次会行くぞ~!」
「お姉さん、ちょっと疲れてるんじゃない?うちの店よってったら?」
でもそれが終われば、また一人に逆戻り。
「あぁ、気持ち悪い。」
自分が、気持ち悪い。
自分の意思でここにいるのに、こんな風になったのに。
なんでこんなに悲しいんだろう?
―ドンッ
気持ち悪い…。
「あ、すいませ…え、大丈夫ですか?!」
誰かが叫んでる...。
私の意識は、そこで途切れた。