酔いつぶれてるおじさんたち、
客引きをしてるホストたち、
おじさんに腕をからめるキャバ嬢たち。
色んな人たちとすれ違いながら、どこに行くわけでもなく、ふらふらと夜の街をさまよう私。
まさか誰も私のことを慶山の生徒なんて思わないだろう。
「ねえねえ、君。」
早速声をかけられたと思って振り向くと、そこにはいかにもチャラそうな男が一人。
「何?」
じゃらじゃらなるブレスレットにピアス、傷みきった金髪。
全く好みじゃない。
「ちょっと俺とあそばねぇ?」
ニヤリ、と不気味に笑う顔が気持ち悪い。
でも
「いいよ。」
私はこの男のされるがままに、
ホテルについていく。