「俺のも入れといて」




寿羅からケータイを預かり私のアドレスを登録した。





「女ばっか」






そう言って寿羅のスマホを返した。





すると寿羅は一生懸命スマホとにらめっこして私に連絡帳を見せてきた。





「これなら文句ない?」




「え、」





びっくりした。






女の子のアドレスが全部消えてて3人しか入ってなかった。





私と怜央と仁さん。





「なんだよ」





「別にそこまでしなくても…」






「夢羽が言ったじゃん」





「そーだけど、連絡先は必要でしょ」





「関係ねぇ。顔さえ分からねー女共なんて」





「ただのタラシじゃなかったのか」





「なんか言ったか?」





「んーん、言ってない」





寿羅は優しいと思う。





私のこと気にかけてくれるみたいだし




自意識過剰かもしれないけど私のこと見てくれてるんだなって思うと嬉しくてニヤケがとまらなかった。