琉「直人お前遠慮してんのか
俺があいつを好きだからって遠慮して諦めんのかよ

お前があいつの事好きなことぐらい見てれば分かる
けどそんな簡単に諦めるほどの気持ちだったんだな」


まさか琉にこんな事言われるとは思わなかった
琉に気づかれてるなんて思わなかった


だけどそんな事よりも先に頭に血がのぼった

気付いたら琉を殴っていた


直人「お前に俺の気持ちの何が分かんだよ!
ずっと蓮の事が好きだったんだ!
諦めるかよ!お前にあいつは渡さねぇ!」


気付いたら気持ちがそのまま声に出ていた
ここまで言ったのは初めてだ…



琉「言ってくれんじゃん
俺もお前が相手なら遠慮しないからな」


それだけ言い残して琉は先に戻って行った
冷静になって思う

あいつ…わざとやりやがった…
くそ、はめられた…憎めねえ奴だなやっぱ…


でもスッキリした
俺だって遠慮しねぇからな琉



―――…あっという間に放課後

なんでかな
みんなの様子が少し違う気がする…


桜もあんまり喋らないし
それに琉もあのケガ…聞いても答えてくれなかったし…

なおも何だかピリピリしてる気がするし…
なんだかまた不安になっちゃうよ…


桜「蓮、先生の手伝い終わった?
琉が待ってるよ。帰ろう?」


蓮「うん…」


なんだか…胸騒ぎがするよ…


直人「蓮、今少しいいか?」



蓮「なお?」