華「じゃあ本題に入りましょうか」
そう言われて私は話だそうとした
直人「俺から話すよ」
蓮「なお…」
直人「その方がいいだろ?」
私に気を使ってなおはそう言った
なおは今までの事を全部話してくれた
華「…なる程ね…だから荒れてたのね」
蓮「え?どうゆう事ですか?」
華「ふふっ琉はいい友達を持ったのね
あなた達ならきっと大丈夫ね
全部話すよ。琉に何があったのか」
華さんはゆっくり話し始めた
華「琉が捨てられてたのは3歳の時
弱りきっていて餓死寸前でキャリーバックの中に入れられてた
暴れないように縛りつけられていて…見た時はゾッとした
急いで病院に連れて行って何とか一命は取り留めたの
そして琉は私達が引き取る事にしたんだけど酷いものだった
まだ3歳の小さな子供なのに笑わないし泣いたりもしない
まるで人形みたいだった」
琉――…きっと…私が思う以上に辛くて苦しかったんだ
琉はどんな思いでずっと…
華「真衣…琉の母親は私の同級生だった
男遊びが酷くて学校でもよく噂になってた
そして高校3年生の時学校を辞めたの
理由は妊娠
それが琉ね
その時付き合っていた人が佐久間圭人(さくまけいと)
だから佐久間君が琉の父親なの
……けど佐久間君は琉の事を知らないの
佐久間君は真衣に騙されてた
真面目で気さくで優しくてみんなに好かれてた佐久間君は真衣の事本当に好きで大切にしていた
だけど真衣は裏切ったの
佐久間君の他にも付き合ってる人が居てそれが原因で別れたんだけどその時にはもう妊娠してた」
蓮「その佐久間さんって今は…」
華「…結婚して幸せに暮らしてる
恐らくまだ琉の事は知らないと思うの
佐久間君も琉も辛い事だからね…
…真衣は高校を辞めて琉を産んだけど
育てられるわけもなくだんだん琉が邪魔になっていったのね…」
直人「…蓮………」
蓮「…グスン…ゥ……」
涙が止まらない
私は琉の事何も知らなかった
琉にそんな過去があったなんて……