楽しい旅行も終わり休み明けの学校。また1週間が始まる
純「でねーお姉ちゃんがね……」
遥「まじでっ!?純のお姉ちゃんドジだね」
2人は純のお姉ちゃんの話で盛り上がってる
蓮「………」
ガタッ
遥「あれ?蓮どっか行くの?」
蓮「ちょっとトイレ」
私は立ち上がって逃げるように教室を出た
"お姉ちゃん"
私はそんな話聞きたくない
あんな風に笑って話してる純が羨ましい
ドンッ…
「いてーなブス!」
…あれから少しずつ嫌がらせされるようになった
悪口なんてしょっちゅう
物を隠されたりいろいろ…
どうして私が……
桜「蓮……」
なお「蓮っ!」
…やっぱり純達の話なおにも聞こえてたんだ
心配して追いかけて来てくれたんだ
直人「蓮…大丈夫か?」
なおは優しい。いつもそう
でも…その優しさが私を傷つけるんだよ
蓮「―…何が?大丈夫だよ」
私は精一杯に笑った
直人「――っ蓮、無理すんなよ」
蓮「何で?私無理なんかしてないよ?
なおは大袈裟なんだから―」
私はそのままなおから離れようとした
だけどなおは私の腕を掴んだ
直人「蓮っお前―…」
なおは私に何か言おうとした
でも私は聞きたくなくてなおの手を振り払った
蓮「離してよっ!」
だってその続きを私は知ってるから―…
私は教室に戻って鞄を持った
純「あれ蓮帰るの?」
蓮「うん…ちょっと具合悪いみたいで…
バイバイッ」
――…私はどれだけ嘘をつくんだろう
2年前にもなおに言われた言葉………
"お前……誰だよ"