夜空に瞬く何万の星屑たちを、ただ黙って見つめていた僕等がいる。
ここは小高い山にある丘の上。
今は深夜零時を少し回ったところである。
「ちょっと寒いね」
そう言いながら、土の上に置かれた僕の指先に君の指先が触れたのが合図だった。
目の覚めるような星達のシャワーが僕等に降りかかる。
「わ……ぁ」
声なき声が二人を圧倒している事を明確にしていた。
そう、今日は流星郡が降り注ぐ特別な日。
そして二人の大切な記念日になる。
「これからも一緒に生きていこう」
僕は彼女の手をしっかりとにぎりしめた。
=fin=