「うわ!」
あまりにも強く当たりすぎたからか、相川くんも私もバランスを崩した。
思っていたよりも優しい衝撃。
「あっぶね…」
私はどうやら相川くんの上に倒れこんじゃったみたい…
……って……
「相川くん!?大丈夫?ごめん!」
相川くんの上から素早く降りると相川くんが少し表情を歪ませていた。
「どっか痛めた!?」
「平気…ちょっと頭打っただけ。」
「そっか…ごめんね」
「気にすんなよ。じゃあ俺はシャワー行くから飯頼むぞ。」
そういって、相川くんは階段を降りていった。
この時の私は気づいていなかったんだ。相川くんが顔を歪ませた本当の意味を。