僕は、その言葉が終わる瞬間に福永の喉を早いスピードでチョップした。
福永は膝を折ってその場に倒れたので上から膝を思いきり落とした。
転げ回る福永に追い討ちをかけようとしたら後ろから強い力で羽交い締めにされた。
落ち着け俺だよと懐かしい声がした。
見ると遅れて来たのか原田だった。
原田は見違えるようだった。
高級そうなスーツで髪を後ろに撫で付けていた。
騒ぎに気付いた同級生は、僕達を遠巻きにしながら福永の介護をしていた。
原田が外に行こうと言うので二人で部屋を出た。
外に出ると煙草に火をつけながら笑いあった。
原田は、お前のような格好で来れば良かった。見栄を張りすぎたのはカッコ悪いよなと言うとまた笑った。
今はどうやら堅気ではないらしい雰囲気があった。
中学を出ると家が貧乏だったからヤクザになったと苦笑いしながら話した。
僕は、あちこち行ってた話しをすると原田が興味深そうにその話しを聞いた。
僕達二人を呼ぶ女の声がして振り向くと小柄だが、綺麗な女性が立っていた。
名前を思い出そうとしていたら原田が横山美香だろうと言い思い出した。