そう言って微笑んだ美雪ちゃんは、屋上のフェンスから景色を眺め、うーんと伸びをした。
「蓮君は、茉菜と宮下君が別れた理由聞いた?」
「いや、何も。」
「そっか。まぁ、二人とも言うわけないか。」
焦らすように、その先をなかなか話さない美雪ちゃん。
拓弥も理由は知らないと言っていた。
ただ、公貴から別れたって聞いただけだと。
俺も、もちろん理由は気になった。
でも、俺が茉菜や公貴に、それを問いただすようなことは出来なかった。
二人の問題、、
茉菜と公貴の問題だから。
茉菜と公貴には、二人だけの物語がある。
そこに、俺が割って入るようなことは、あってはいけないと思ったんだ。
「美雪ちゃんは知ってるんだな、二人が別れた理由。」
「うん。茉菜から聞いた。」
「そう、」
、、、気になった。
こんな風に言われたら、気になるに決まってる。
俺だって、本当はすげー知りたいんだ。