「――ウルジャス様」
少しばかりきつく、ラザーはウルジャスの名を呼ぶ。
そっと、右手で右目を隠す長い髪をかきあげた。
そこにあったのは醜い痣。赤黒く斑になった肌に、同じく変色して潰れた瞼。
瞼の下の眸まで腐っていることは、ウルジャスとて知っていた。
少しばかりきつく、ラザーはウルジャスの名を呼ぶ。
そっと、右手で右目を隠す長い髪をかきあげた。
そこにあったのは醜い痣。赤黒く斑になった肌に、同じく変色して潰れた瞼。
瞼の下の眸まで腐っていることは、ウルジャスとて知っていた。