レジで会計を済ませながら、何気なく聞いてみると。

おめでとう。

よかったね。

お幸せに。

など、はっきり言ってしまって意味不明。不快にさせるつもりはないのだというのは、その表情から見てわかるのだけど。

困惑しながら。またレジを打っていた。

今度のお客様は小さいお星様。まだ子供で、両親はいなく初めてのお買い物だろう。

どうしてだろう。こんな子供に聞いたって、仕方がないのに。

「あの、お嬢ちゃん? ちょっと聞きたいことがあるんだけど……」

そんなに、私は餓えているんだろうか。

知りたくて知りたくてたまらない。

「――あたし、よくわかんない」

「……そうだよね。ごめんね、変なことを聞いちゃって」

こんな子供に聞いてもわかるはずがない。

そう理解していたはずなのに、がっかりしている私がいる。

いつまでもこんな状態ではいけないのに。溜息が止まらない。

「お姉ちゃん、疲れてるの?」

「……うん、たぶんそうじゃないのかなあ」

「お休みしたほうがいいよ。元気になるよ」

「うね。でも、お姉ちゃんはここから離れられないから」

「どうして?」

「…………どうして?」

そういえば、

「――どうしてだろう」