「ありがとうございました。またのご利用お待ちしております」

「……定員さん、最近元気ないよね。どうしたの?」

「……そんなことはないですよ?」

「無理してるって、私たちから見てもわかる」

お客様にまで心配されてしまった。

自分ではニコニコ笑って会計を済ませているつもりなのだけれど、それが余計なのだろうか。

レジを操作する手を止めて、乾いた笑みを浮かべた。

今度は自分でも干乾びていると理解できた。

「そんなに、今の私はおかしいですか?」

「おかしいと言えばおかしいけど、間違ってはいないというか」

「うん。誰もがそうなるって気はするね。だから、おかしいけど間違いじゃないっていうか」

「……あの、難しくて何を言っているのか」

「悪くはないんだよ? 女の子として」

「悪くはあるよね。お仕事する定員として」

「……結局、私はどうしたら……?」

「早く問題を解決するべきだと思う。その人にあったらどう?」

「はあ…………って、どうしてそんなことわかるんですかっ」

「だって、それ……他に人が関わらないとならないし」

「他の、人? でも、どうして……」

「きっと女の人ならみんなわかると思うわ。よければ聞いてみたら?」

言われたとおり、私はいろいろなお客様に聞いてみた。