「電気代、無駄だよ?」

――目を逸らさない。問題は、これでしょ?

――この日から、おかしくなった。

――この人が来てから、少しずつずれた。

――ここ外れたが、すぐに立ち直った。それはもう求められなかったから。

――君もそうすればいい。なのに、

――どうして。まだ気にかける?

「わからない」

「そんなの、わからないよ」

「ずっと片隅にいついてて」

「ずっと頭から離れなくて」

「ずっと放っておけない。見捨てられない」

「流れていくだけの星。立ち止まることのないお星様」

「どうして――?」

自動ドアが開く。

レジの中から、気取られないようにと。精一杯、

「いらっしゃいませ~」

ぎこちない笑顔を浮かべた。