やめて。
お願いだからここから出して。
とっても寒いの。
手が痛いの。
ドアが開かなくて困ってるの。
お願い。
ここから出して。
周りに雪が積もってて寒いの。
お願い。
ここから出して……。
先生。
お姉ちゃんがなくなったってどういう事?
何で?
私のいないときにお姉ちゃんがなくなったの?
どうして?
お姉ちゃんがこの世界にもういないなんて嫌だよ!
どうしてあの人たちは私をあの場所に閉じ込めたの!?
私……あの人達が大嫌い!
この町も皆……大嫌い!
……死にたい。
《二月十四日》
私は今年で中学三年生になる。でも思い出される。八年前のあの記憶。悪夢のバレンタインデーの事をどうしても思い出してしまう。
《二月十四日》
今年で高校生になる。また巡ってきたこの日。私はやっぱりこの日が大嫌いだ。私の誕生日で私の人生最大の悪夢の日で……女の子達が妬み合うバレンタインデーがどうしても大嫌い。