日曜日。崇が俺の部屋に遊びに来ていた。

「よ。何このカレー?お前が作ったものじゃないよな。」

 崇はキッチンにあったカレーを見るなりそう言った。一回俺が作ったカレーを食べたことがある崇にはバレたらしい。

「那由多が昨日作ってくれた~。買い物の手伝いのお礼。」
「うわっ。いいなー。って言うか那由多と一緒に暮らせばいいんじゃん?その方が合理的な気もする……。」
「いや、それはまずいだろ。」
「確かにな。でも那由多がわざわざ作るなんてね……。」


 崇はそう言った。


「ま、いいんじゃん?ご厚意で作ってる訳だしな。お前は幸福者だね。」

 崇は意味ありげにそう言いながらも笑っていた。そしてしばらくお話ししてから帰っていった。