放課後何故か崇の提案で俺と那由多は近くのラーメン屋さんに行くことになった。
「……崇。ふつう女子をラーメン屋に誘うか?」
「だって……那由多はラーメン好きなようだし。」
え?そうなの?と那由多の方を見ると那由多はうなずいた。目がきらきら輝いていた。相当好きなようだ。
「門限は?」
「無いよ。一人でこっちに来たの。」
「そうなの?……何か嫌な予感がする。那由多、お家はどこ?」
「?上成アパート。」
その言葉を聞いて暁はあれっ?と呟く。
「同じだ……。」
「え?天都君も?」
「うん。高校入ってからまぁちょっと色々あって。そのアパートに一人暮らししてるんだ。」
「そうなんだ……。じゃあさ……お弁当これから作ろうか?いつも余るから困ってるんだけど……。」
その言葉に二人は耳を疑った。
「なら、暁だけじゃなく俺の分も!うちの母親は作ってくれないんだよ!」
「じゃあ二人に作るね。」
そう言って那由多は笑った。