「……北條さんは私達の事恨んでるよね……?」

「正直あなた達の事は恨んでいるよ。」


 那由多はそう答えた。その答えに三人組と遥はしゅんと肩を落とした。


「でもそれ以上に毎年来る二月十四日……悪夢を見てしまう。私はその悪夢を見ないために……この町に来て何かしないと駄目だと思ったの。別にあなた達に復讐するために帰ってきたわけではないから。だからそんなに怖がらなくてもいいと思うけど。」


 三人組と遥はポカンと口を開けた。暁は驚く。

「えっと……。」
「……あなた達は高校は遠いのに出会えたんだから友達にならない?」


「ごめんなさい~!」
「きゃあ!?」


 三人組と遥は泣きながら那由多に抱きついた。

「……今日わざわざ来てくれたの?」
「うん。綾瀬に呼ばれて。」
「何かそのまま帰すのも悪いし……私の家で昼ごはん食べていく?」


 那由多の提案にその場の全員は驚いた。