『…ごめんな』


そう言って翔平は
あたしから離れた。


「ううん」


『じゃっ、またメールするわ♪』


翔平は一回、
ニコって笑って
原付で帰っていく。


あたしはその背中に
ずっとバイバイを
していた。




「はぁぁぁぁぁ…」


ビックリした…。


だって、
いきなり翔平が
抱き締めてくるんだもん。


そりゃ
ビックリしますよ…。


そんな事を考えながら
携帯を開く。


美里を探して
翔平のアドレスを
貼った。


ホントはスゴい嫌だし…。


だけど美里との
約束だから。


あたしは
送信ボタンを押した。