「ど、どこ行くの?」


不安そうに
聞くあたしを見て
翔平はニコッと
微笑んだ。


『昔さ、よくあそこ行ったよな♪』


…翔平が
言ってるのは多分
海の事だ。


昔、よく2人で
行ってたっけ。


あたしは笑顔で
行く行く!と言った。


翔平は原付に股がり
エンジンをかける。


そんな姿がカッコ良くて
見とれちゃったんだ。


『よし、行くぜ』


そう言うと翔平は
あたしの腕を掴んだ。


「…なに…」


『だぁかぁらぁ…こーゆうこと!』


ポカンとしていると
あたしは翔平の体に
引き寄せられた。


…ッッ…!