「ふーん、クロくんがねぇ……」
「はっ?なんですかクロくんって?」
しまった。
つい、いつもの呼び癖が出てしまった。
「いや、何でもないよ。分かった。本人にいつでも相談に来るよう伝えておいてくれ。」
「分かりました。ではーーー」
研究室を後にしようとした長谷村くんは思い出したかのように振り返るとーーー
「教授はガーベラお好きなんですか?」
「えっ?」
「いや、そのいつも教授のデスクにガーベラが一輪飾ってあるのでお好きなのかなと。すいません、余計な事を。実は実家は花屋をやっておりまして気になったものですから。」
「そう、花屋を………。昔、大切に思ってた人がとても好きな花だったんだ。」
「大切な人?」
「ああ。私が今でも独身なのは彼女への思いが断ち切れていないせいなのかもしれないね。」
頭の良い長谷村くんは、それ以上何も言わず研究室を後にした。
君もまだガーベラを好きでいるのだろうか?
「はっ?なんですかクロくんって?」
しまった。
つい、いつもの呼び癖が出てしまった。
「いや、何でもないよ。分かった。本人にいつでも相談に来るよう伝えておいてくれ。」
「分かりました。ではーーー」
研究室を後にしようとした長谷村くんは思い出したかのように振り返るとーーー
「教授はガーベラお好きなんですか?」
「えっ?」
「いや、そのいつも教授のデスクにガーベラが一輪飾ってあるのでお好きなのかなと。すいません、余計な事を。実は実家は花屋をやっておりまして気になったものですから。」
「そう、花屋を………。昔、大切に思ってた人がとても好きな花だったんだ。」
「大切な人?」
「ああ。私が今でも独身なのは彼女への思いが断ち切れていないせいなのかもしれないね。」
頭の良い長谷村くんは、それ以上何も言わず研究室を後にした。
君もまだガーベラを好きでいるのだろうか?