「つーちゃんったら、全然気づいてくれないんだもん。」

笑ながらちーちゃんが言って私も自然と言葉を返せた。

「ちーちゃんが速いんだよー」

「つーちゃんが遅いのー」

と二人でびしょびしょになりながら笑い合っていた。

周囲の人は変な目で見ていたが、私達は気にしないで二人で笑い合っていた。

とても楽しかった。


しばらく二人で笑っていた。

『ヘッ…クシュン!…』
私はくしゃみをして寒くて身震いした。

「つーちゃん風邪ひいちゃうからそろそろ中に入ろうか」

ちーちゃんは小さな喫茶店を指さした。

私は身震いをしながらコクっと頷いた。