周りにはたくさんの建物があり、傘をさしてる人がたくさんいた。

確か学校から出て…

ダメだ夢中で走っていたからなにも覚えてない。

傘をさしてる人が怪しげに私を見ていた。

ワイシャツがびしょびしょで少しだけブラジャーが透けていた。

ヤダ…恥ずかしい。
こんなときに本当にどこ行ったんだろう。

「つーちゃん!…つーちゃん!…」

どこかで聞いたことのある声…まさか…

「ちーちゃん?…ちーちゃん!どこ?」

私が慌てて捜したがどこにも見当たらない。

「つーちゃん!右、右!」

右?

右を向くとそこには小さな喫茶店があった。そこにちーちゃんがいた。

「ちーちゃん!」

私は走ってちーちゃんに抱きついた。
ちーちゃんも私を抱きしめてくれた。

びしょびしょになって二人で顔を見合わせ笑っていた。