「お、俺さ…幼稚園のときからさ…つばささん見てたんだよ。」

暗くて顔はわからなかったけど、なんだか落ち着きがないようだった。

…え?私を見てた?

「つばささんはさ…誰よりも静かで素直で優しくて…」

初めて褒め言葉をもらった。照れくさかった。

「覚えてるかな?…俺が、幼稚園のときにイタズラして先生に罰として児童全員の下駄箱を掃除してたとき…」

…正直、幼稚園のときのことなんてこれっぽっちも覚えてない。

「そんときにつばささんがつばさも手伝うよって言ってくれて二人で掃除したこと。」
…そんなことあったっけ?
覚えてない…