私の様子に気づいた真也くんが心配そうに私を見つめる。

「つばささん大丈夫?」

…風邪を引いてしまったみたいだ。
初対面の人に心配をかけてしまって本当に申し訳がない。

「大丈夫だよ、心配しないで」
と私は微笑むと真也くんがいきなり私を持ち上げた。

「…えっ⁉︎」

ふわりと浮かんだ身体に私はびっくりして真也くんを見る。

お姫様だっこをされたみたいだ。

…いつの間に持ち上げられたのだろう。
私重いのに…