僕は前川さんと二人で
沙織たちを待つ事になった。

とりあえずイスに座り
僕はコーラを飲み
前川さんはアイスを食べて
二人を待っている。


きっと前川さんは
沙織と早川を
二人っきりにするために
僕と休憩したんだろう。


「ねぇ、加賀見君…」


『ん、なに?』


「加賀見君は
好きな子いないの?」


『えっ…』


ゴホッ!
急な質問に思わずむせる。


「あっ、ごめん。
聞いちゃまずかった?」


前川さんは鞄から
ポケットティッシュを取り出すと
僕に「はい」と渡す。


『いや、別にまずくないけど…』


「じゃあ、いるの?」


『ん……いるよ。』


「ふ〜ん、やっぱりいるんだ。
ねっ、それって沙織でしょ?」


ゴホッッ!!
また僕はむせる。
それを見た彼女は
クスクス横で笑っていた。


『なっ、なんでそう思うの?』


僕は冷静を装いながら聞く。
自分では沙織が好きって態度は
出していないと思っていたから。



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