「入賞してる…」 開いているのは、有名なカメラ雑誌の投稿ページだ。 ため息のように言葉がこぼれる。ミオの唇はうすく開いて震えていて、潤んだ目をぱちぱちとまばたいて、涙を我慢している。 そんな強がりもミオらしい。頼ったり、甘えたりしないミオのことが、気になったのはいつからだろう。 「いい写真だろ」 「そんなのあたしが決めることじゃないし……」 「ミオに聞きたいんだよ。どう思うのか」