「言いたいことがあるのは、ミオの方じゃないの。食べたせたい奴って誰?」


トントンとその一文の書かれた部分で指が踊る。意外な方向から飛んできた言葉に赤くなり、慌てるミオが視線を逸らせて俯く。


「関係ないとか言うなよ。俺だって協力したんだから」


ミオの困り顔を見ていたら、さらに困らせたくなっている自分がいる。


「いいの…もう食べてもらっているから



追及したいところだけれど、頑固なミオはきっと口を割らない。問い詰めたら問い詰めたただけ頑なになって貝のように口を閉ざしてしまう。

真一文字に口を結んだミオに、いつか口を割らせてみたい。赤くなって俯くミオの前に雑誌を差し出す。