「止めてもやめないだろ。無駄無駄。」

ため息をつくだけだった。

なんで浮気なんかしたんだろ・・・・。

あんなに仲良かったのに。

「大体ねぇ!涼と唯の面倒をあたしに押し付けるのが悪いのよ!!!!」

―――ッ・・・・

「家事や子育ては妻の仕事だろう!!俺は毎日上司に頭下げて必死に働いているんだ!」

―――・・・・・・

「・・・唯、上に行こう。」

ママの言葉を聞いて、お兄ちゃんは私の肩を持ち二階の部屋に行った。

大学生のお兄ちゃんの部屋は落ち着いていて、今の所何にも興味を示していないらしい。

壁には一枚もポスターなど見当たらなかった。

「気にすんなよな、母さんの言った事・・・・。」

「・・・・・」

お兄ちゃんは私があの言葉に傷ついているのが分かったみたい。