勇が好きになった女も、きっとこんなにも可愛くて。

こんなに優しくて、真由歌さんみたいに女の子らしくて・・・。

勇が誰を好きになろうと私に関係ないのに。

なんでこんなに悲しいの?

真由歌さんの声を聞く度に、何故か勇の顔が浮かぶ。

「・・・唯ちゃん?何かあったの?」

「唯?・・・何泣いてるんだよ。」

え・・・泣いてる?

頬に触れてみると、涙がひんやりと指を濡らした。

「・・・真由歌さん、せっかく来てくれたのにごめんなさい。私、部屋行きます。」

そう言って、私は逃げる様に二階の自分の部屋に走った。

そしてそのままベッドに倒れ込む。

鞄から、さっき撮ったプリクラを手に取った。

そこには、私の頬にキスをする勇。